バドミントン 練習メニュー
どうも、熱血バドミントンプレイヤー 兼 某高校のバド部コーチのJUNです。
バドミントンの上達には、なんといっても「練習」が欠かせません。(←当たり前・笑)
そして、効果的な練習を行うためには、合理的な「練習メニュー」が必要です。
まずは「フィジカル」と「技術」を意識しよう!
プレイヤーの年代によっても考え方やメニューの立て方は変わりますが、おおむね基本は2つになると思います。
1、技術系の練習(各種ショット、ノック、ゲームなど)
2、フィジカル系の練習(筋トレ、走り込みなど)
この2つ。
バドミントンは多彩なショットをいろんなコースへ打ち分けるスポーツですから、必然的に「技術」が重要になるスポーツであることと同時に、
コート内を移動する運動量もかなり大きいスポーツの1つです。
そして、時には(威力のあるスマッシュなど)パワーも必要になります。
ですので、身体能力の基本である「パワー・スタミナ・スピード」を鍛えるためのフィジカル系トレーニングと、
繊細なラケット操作を鍛えるための技術系のトレーニングを
“バランス良く”
そして、オーバーワーク(やりすぎ)にならないように取り入れる必要があります。
なので、練習メニューを考える際には、その練習方法が
「フィジカル系なのか?」「技術系なのか?」
というのを意識する必要がありますし、場合によっては、ノック練習やフットワーク練習なんかは
フィジカル4割:技術6割
という感じでフィジカルと技術が混載するような練習もあるので、その辺もしっかりと意識しながら練習メニューを立てるようにしましょう。
中学や高校の部活なんかだと、他の部活との兼ね合いで体育館での練習が週に3日しかできない、なんてことも普通だと思うので、
体育館で練習できる日に、技術系の練習メニュー割合を多くして、
体育館で練習できない日に、フィジカル系のメニューを屋外でやる、など、
そういう風にバランスをとると良いと思います。
せっかく体育館が使える日にわざわざコート内で走り込みをしたり、外練の日にテキトーにランニングとしょぼい筋トレだけして終わる、みたいな「アホか。」っていう効率の悪いことをやってる部活も多いでしょうけど、これめっちゃ効率悪いですからね。
外練のときに、HIIT系の超キツいインターバルトレーニングをやっといて(それなら別に練習時間は長くなくていいし)、中練の時には技術練習メインのなるべく反復
して数多くシャトルを打てるようなメニューにしたり。
特別な理由がない限り、中練の日にめっちゃ走り込むみたいなメニューはお勧めしません。
ちなみに、「特別な理由」とは、コート内で練習できる日や時間が潤沢にあったり、顧問やコーチがアホすぎて古い考えの練習に従うしかない、みたいなことが考えられますけど(「学校」というものにありがちな・苦笑)、
そうでないなら、中練では技術系を徹底的に、逆に外錬ではフィジカル系を徹底的に、という風に振り分けるのがおススメです。
特にフィジカル系のトレーニングは、「バドミントンに必要な体力」でも書いているように、
“限界まで追い込む”
ことで初めて、日にちを置いて回復したときに前よりも強い肉体を身に付けることができるわけですから、
「このあと技術練のために。。。」
と体力を残すような中途半端な追い込みでは効果が半減してしまいます。
なので、フィジカルトレーニングの後に技術練を持ってきたり、
(タイミング的にどうしてもそうなってしまう場合は技術練はキツクしないなど、慎重に。)
回復期間を考えずにフィジカルトレーニングを2日連続で組んだり、
地味にキツイだけで何も考えてない全面ノックを延々とか、
そういう練習メニューの組み方はあまりおすすめできません。
1週間の流れを決めよう!
まず本気でフィジカルトレーニングで追い込んだら、最低でも回復に2日くらいはかかるので、
フィジカル系のトレーニングの目安は週に2〜3日。そして間2日くらいは空けて回復期間を設ける。
というのは必然的に決まってくるので、回復期間の中で技術練をする、ということになりやすいです。
ほとんどの部活では、曜日によって体育館が使える日が決まっていると思うので、
例えば、月水木で体育館が使えるならそこで技術練。
技術練をしない火・金に、フィジカル練をやるなどが考えられます。
場合によっては、体育館が使える日だけど、人数多すぎて全員がコートに入りきれない、なんて場合もあるかもしれませんが、
(うちの学校は完全にこのパターン)
その場合は、部員を半分に分けて、前半の時間は半分がコートで技術練、半分が外でフィジカル練、そして後半に外と中を交代する、ってところもあります。
最近は、全国的な動きで部活日数自体が減っているっていうこともあると思うので、
その中で効率よくやっていくために、
・短時間で限界まで追い込むフィジカル練を週2回だけ。
・残りの多くの時間は技術練に使う。
っていうような効率的な時間の使い方が、上達のためには必要だと思いますし、僕がコーチに行っている学校ではそういうやり方を取り入れています。
伝統的に自分とこの部活でやっている、体力付けるためという名目のありがちな長時間ランニングとかは、ぶっちゃけあんま意味ないっていうか効果低い場合が多くて、
それやるんだったらもっと短い時間に短縮してインターバルトレーニングなんかをやってほうが、断然体力(持久力)がつくっていうのは有名な話しです。
そういうのは積極的に取り入れて、効率の良い練習計画を立てるようにしましょう。
とりあえず長い時間走るとか、とりあえず時間かけてゆっくり伸ばすストレッチとか、とりあえずやってる朝練とか、わりと無駄(というか非効率)なことを日本の部活というのはたくさんやってるんですよね。
技術練の流れを決めよう
で、割とここがメインになると思うんですが、
「技術練って何をやったらいいの?」
っていう部活動生は多いはずなので、ここではちょっとした例を紹介します。
<<3時関練習の場合>>
ウォーミングアップ 10分
フットワーク 5分
基礎打ち 15分
〜休憩〜
ノックor対人パターン練習@ 30分程度
〜休憩〜
ノックor対人パターン練習A 30分程度
〜休憩〜
ゲーム 50分程度(残り時間で)
僕は部員全体の状態に応じた苦手な部分や、できていないところを重点的に強化したいので、
「ノックor対人パターン練習」
の時間を多くとって、この中で部の状況に応じて必要な技術練を選択し、
サーブ周りが苦手ならサーブ周りを徹底的に、攻撃が甘いなら攻撃ノックを、守備が甘いなら守備強化の対人練習を、前衛が下手なら前衛強化パターン練を、バックが下手なら徹底的にバックハンドを打たせたり、ドライブが甘いならオールドライブ、シングル強化したいならシングルノックを重点的に、
という感じで、そのときに応じた練習を長い時間を掛けて取り入れる。
ここはそれぞれの部員の状態を考えて練習内容を考える、指導者の腕の見せ所であり、指導者がいない場合は部員たちの頭の使いどころかな、っていう感じですね。
ちなみに、そこでやる練習は数えきれないくらいいろんなメニューがあるので、その中から自分の部活の状態にあったものを選択したり、考案します。
一例挙げるなら、初心者向けメニューだと、
単純に「ショット練習」「サーブ練習」とか、あるいはフォームができるまで「素振り」と「フットワーク」とか、
それらができるようになったら、動きながら打てるように、
「ドロップ交互」だったり、「半面オールショート」「オールロング」だったり、
もう少しレベル挙げて、全面で条件付きのノックを上げたり(後ろだけV字とか、前だけV字、X字とか)、
さらにレベルを上げて、全面オールショート、オールロング、全面フリーノック、
ここら辺だけでも、できるようになるまで延々やって良いような定番練習メニューですね。
で、ある程度ラリーができるようになったら、2:1で1人のほうの守備練習とか、あるいは3:1で守備練習とか、
ダブルスのトップ&バックの練習で半面で2:1とか、
・・・・もう、いろいろ。
限られた練習時間の中であれこれいっぱいはできないので、
そこら辺は部員の状況、「何を鍛えたいか?」「どこが弱点か?」っていうのをしっかり考えて、判断して、その日のいくつかの練習内容を決める。
目安でいうなら、あまりレベルの高くない状態で対人練習なんかやっても、ラリーが続かな過ぎて効率悪いので、
そういう場合はノック練習をメインに、
ある程度レベルが上がってミス率の低い人同士でやる場合は、「生きた球」で練習できるように対人練習を増やしたり、っていう感じで、
練習メニューを使い分けたりもします。
で、上記は3時関練習の場合を例示していますが、2時関練習の場合は「ノック・パターン練」を1つに絞って、ゲーム時間を減らしたり、
逆に4時関練の場合は、「ノック・パターン練」をもう一つ増やしてみたりなど、そこら辺は臨機応変に調整って感じですかね。
練習メニューに関しては、いろんな本や、Youtube動画でもアップされていますが、
何をやるにしても、漫然と練習の形だけを取り入れてやるんじゃなくて、
“この練習は何を鍛えるのが目的なのか?”
“この形で動く意味はなんなのか?”
みたいなことをしっかり意識してやることが大事です。
というわけで、基本的な練習メニューの立て方(考え方)についてお伝えしましたが、具体的な練習メニューの内容についてはまた別のページでお伝えしたいと思います。
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