スマッシュを速くするフォームと筋トレ

バドミントンのスマッシュを速くするフォームと筋トレ

どうも、熱血バドミントンプレイヤー 兼 某高校のバド部コーチのJUNです。

 

 

バドミントンプレイヤーの中で最もあこがれのショット,、それは、

 

“速いスマッシュ”

 

だと思います。

 

速いスマッシュはとにかくカッコいいですし、速いスマッシュが打てると「超気持ちいいw」です。

 

 

というわけで、ここではスマッシュを圧倒的に速くするにはどうすれば良いのか?

 

それを解説していきたいと思います。

 

 

 

スマッシュを速くするための2つの原則

 

よくバドミントンプレイヤーでもスマッシュを速くしたいからと言って、

 

・とにかく筋トレして筋力を鍛える

 

という人が多いんですけど、実はそれだけだとかなり不十分です。
(筋トレが必要ないと言っているわけではないですよ)

 

なぜならスマッシュを速くするために、最初に大事となる原則は次の2つだからです。

 

1、まず正しいフォームで打つ
2、そしてたくさん打つ

 

という2つ。

 

正しいフォームが身についていなければ、どれだけ力を鍛えても威力のある速い(そして気持ちいいw)スマッシュは打てませんし、

 

バドミントンのフォームで必要とする筋肉って実は“独特”なんですよね。

 

なので、いわゆる普通の筋トレ(ウエイトトレーニング)の種目だけだと直接は鍛え辛いんです。
(でも、後述するようにより速いスマッシュを目指すならウエイトトレーニングも必要ですよ!)

 

 

だからこそ、まずは「正しいフォーム」っていうのを、より“高いクオリティで”獲得することが先決です。

 

 

スマッシュは「フォーム」と「筋力」の掛け算

 

イメージとしては、スマッシュの威力は、

 

「フォーム」と「筋力」

 

の掛け算だと考えてもらっていいんじゃないかと思います。

 

例えば、フォームの質が1〜10点まであるうちの8点で、筋力が5点だったとするなら、

 

8点×5点=40点

 

という威力のスマッシュになり、フォームが7点、筋力も7点なら、

 

7点×7点=49点

 

の威力のスマッシュ。

 

みたいなイメージです。

 

 

なので、たとえ筋力が10点だったとしても、フォームが2点とかなら20点の威力にしかならないし、

 

フォームだけが10点で、筋力が2点でも20点の威力しか出ない。
(まあフォームが良いだけで筋力は自然と鍛えられるので流石に2点ってことはないですが。。)

 

 

というわけで、とにかく速いスマッシュを打ちたいなら、「フォーム」と「筋力」という2つの視点でのアプローチが必要になるわけです。

 

 

スマッシュを速くするフォームは“7段ミサイル”!?

 

じゃあまず「フォーム」から考えていきましょう。

 

スマッシュのフォームっていうのは、言わずと知れた「オーバーヘッドストローク」です。

 

で、このオーバーヘッドストローク。

 

半身で構えて→足を入れ替えながら→腕を振って打つ

 

っていう基本動作なんですけど、なぜこの動作が正しい打ち方なのかわかりますか?
(なぜ半身になるのか?なぜ足を入れ替えるのか?)

 

 

実はそれは、

 

“全身のパワーの全てをスイングに生かす”

 

ためです。

 

イメージとしてはこうです。

 

腰の回転→肩の回旋→肩甲骨の運動→胸を閉じる→肘を伸ばす→前腕の回内→握り込み(握力)

 

この全てが一連の動作としてスムーズに行われることで、ラケットヘッドのスピードが最大限まで速くなって、それがシャトルへ伝わる。ということです。

 

 

どうです?かなり複雑でしょ(笑)

 

つまり、スマッシュは7段ミサイルのようになっていて、1つ1つのミサイル(力)が積み重なって1つの打球に伝わるという事。

 

この複雑な動きの一つ一つをより洗練させることで、スマッシュは速くなるわけです。

 

 

一例を挙げましょう。

 

例えば「腰」。

 

まずスマッシュを打つつもりで、オーバーヘッドストロークで構えてみてください。

 

あなたが右利きなら、構えたとき半身になるので右足はほぼ真横を向いていると思います。

 

その時、「左足」の角度はどうなっていますか?

 

多分ここは人によってちょっと違うと思います。

 

前(相手コート側)に向いている人もいれば、斜め、横、後ろ斜めなど、人によって個人差が大きいと思います。

 

が、この左足の角度がスマッシュのフォームにおける「腰の力」に影響します。

 

 

世界のトッププレイヤーでお馴染みの「リー・チョンウェイ」は、その時、左足がほぼ“真後ろ”を向いていることがあります。

 

つまり、左足のつま先が相手コートとは真逆の方向を向くということです。

 

するとどうなるか?

 

実際にそのポーズをとってみるとわかると思いますが、腰がより“捻られる”角度になると思います。

 

つまり“ため”が大きくなって、より腰の力を生かすことができるようになるわけです。

 

(=腰の回転角度が大きくなってよりパワーを発揮できる)

 

 

ちなみに僕は、この腰のフォームを改善するだけでもスマッシュは速くなりました。

 

 

より速いスマッシュを打つためには、腰(ミサイルの初段)からパワーを練る必要があるということで、このフォームを完璧まで作り上げることで、それだけでもスマッシュのスピードは“格段に”上がるはずです。

 

 

もちろんこれは「腰」だけじゃなくて、肩の回旋の仕方とか、肩甲骨の使い方とか、肘から先の使い方まで、あらゆる「部位」に共通することです。
(特に肘から先の3つ「肘の伸ばし方」「前腕の回内(バックなら回外)」「握り込み」はほぼ全てのショットに必要とする力なので全般的に重要になります。)

 

 

フォームを改善すると一時的にスマッシュは遅くなる?

 

ただ、一点だけ注意しなければならないことがあります。

 

それは、上記のようにフォームを改善しても、

 

“最初はスマッシュのスピードが落ちることがある”

 

ということです。

 

なぜなら、修正したフォームって、人によっては今までほとんど使われなかったような「筋肉」を使うことになるので、

 

最初のうちはかなり“違和感”だらけで、しかもそれぞれの動作(腰→肩→肩甲骨→肘・・・)がスムーズに連係しなかったりします。

 

結果的に、ぎこちないスイングになってしまってスマッシュも遅くなることがありますし、

 

フォームを変えると、今までとインパクトのタイミングがずれて、ラケットのスイートスポットにシャトルが当たらなかったりもして、それもスマッシュが遅くなる原因になります。

 

 

が、これはみんな経験済みだと思うんですけど、バドミントンのフットワークを身に付けるときも、ほとんどの人はぎこちない動きで、

 

普通に走ってシャトルを追いかけるよりも「遅かった」と思うんですよね。

 

でも、それを日々練習することによって徐々に「スムーズ」になってきて、結局は普通に走って追いかけるよりも速くシャトルに追いつけるようになるわけです。

 

 

それと同じで、スマッシュのフォームも、修正してすぐは大体遅くなります。

 

でも、日々素振りや基礎打ちなどで練習することによって徐々にそのフォームに必要な筋力は鍛えられてきますし、動きも「スムーズ」になってきて、

 

タイミングも合うようになってきて、最終的には元のフォームよりも速くなるんです。

 

 

だから、一時的に「打ちにくい」とか「遅くなった」という理由で、正しいフォームを捨てない。

 

これが、スマッシュの上達では重要な心構えになります。

 

 

スマッシュを速くするための「筋トレ」

 

「筋トレ(手首の強化)」のページでもお伝えした方法(素振り法)も筋トレの方法としては効果的ですが、

 

素振りでの筋トレで筋力が強化されるのは。いわば“ある程度”です。

 

たまに、

 

「あの人筋トレ全くやってないみたいだけどスマッシュめっちゃ速いよ!」

 

っていう人もいると思いますが、それはもう何年もバドミントンをやってきて徐々に徐々に筋力レベルが引き上げられているだけなので、

 

例えば今、スマッシュが遅い人が筋トレをせずにその人とのようにスマッシュを速くするためには、たぶんですけど同じように長い年月をかけて少しずつ速くなるのを待つしかないはずです。
(そのくらい、バドミントンだけで鍛えようと思ったら時間がかかるんですよね。)

 

これはスマッシュだけじゃなく、フットワークスピードとか、体力とか、その辺も理論的には同じで、

 

“ある程度”のレベルまではバドミントンだけをやっていれば辿り着けますが、

 

そこから先のレベルに短期間で到達するためには、バドミントン“以上”のトレーニングをしなければ効率的には鍛えられません。

 

 

なので、スマッシュを短期間で劇的に速くするためには、バドミントン以外のトレーニングで効率よく筋力を鍛える必要があると僕は考えています。

 

 

そして効率よく筋力を鍛えるためには、筋力トレーニング理論でいうところの「漸増負荷」の原則に従って、

 

“しっかり負荷(重さ)をかける”

 

ようなトレーニングをする必要があります。
(要するに、レベルが上がるにつれてラケットを振るだけだと負荷が軽すぎて筋肉を追い込めないということです)

 

 

スマッシュのために鍛える筋肉は、まずは大きく分けて3つです。

 

(3つと決まっているわけではないのですが、スマッシュが超弱だった僕が上級男子ダブルスの中でもエースショットを打てるくらいにスマッシュを速くするために鍛えたのが以下の3つというだけですが。)

 

 

1、肩の前方から胸筋にかけて
2、肩の後方から広背筋にかけて
3、上腕回り(上腕二頭筋、三頭筋など)

 

 

1は主に「プッシュアップ(腕立て)」

 

2は主に「チニング(懸垂)」

 

3は、チニングの後に部分的にダンベルで筋肉に負荷をかけることで僕はトレーニングしていますが、

 

上記の3つの中でも、僕が特に絶大な効果を実感しているのは2の「チニング(懸垂)」です。

 

 

つまり、肩の後方から広背筋にかけての筋力がスマッシュの威力に大きく関係していると思います。

 

というのも、男子のトッププレイヤーの身体付きをじっくりと観察してみると、その部分の筋肉がもっこりと盛り上がっていて、かなり発達しているのがわかります。

 

「えっ、そんなところに筋肉があったの?」

 

っていうくらいわかりやすく(一般人の身体には視認できない)存在しているので、一目瞭然だと思います。

 

 

学生時代には、広背筋系の筋トレメニューを全くしていなかった僕が、懸垂をトレーニングメニューに入れるようになってからスマッシュが劇的に速くなったという実体験からも、

 

やっぱり広背筋のトレーニングは、“ある程度”のレベルを超えてからは、スマッシュを速くするための重要なトレーニングだと僕は考えています。

 

コツコツ人体構造の参考書を漁りながら、

 

・腕の内旋に肩甲下筋、大胸筋、広背筋が使われ

 

・外旋は棘下筋、小円筋、三角筋

 

・前腕の回外には上腕二頭筋と回外筋

 

・・・など、ちまちま勉強しながら

 

「うん、やっぱり懸垂は大事だな」

 

と確信した僕が言うのだから間違いない!

 

 

特に、男子でも女子でも上級レベルのスマッシュを打つためには必須と言っても良いくらい。

 

 

ちなみに、懸垂は自重トレーニングですが家で実施するのは難しい種目なので、ジムや公園の鉄棒とかでトレーニングする必要があります。

 

なのでちょっとめんどくさいかもしれません。

 

どうしても家でやりたい場合は、やや場所をとりますがこういう器具もおススメです。

 


WASAI(ワサイ) ぶら下がり健康器 筋のばし 懸垂トレーニング BS502

 

WASAIのこのマシンは僕も実際に自宅で1年以上使っていますが、結構丈夫で使いやすく、

 

1、手を肩幅以上に広げた懸垂
2、肩幅程度での懸垂
3、逆手で懸垂

 

という全てができるので重宝してます。

 

広背筋を鍛えるためには、1が効果的なんですけど、マシンを買った当時は1の懸垂が1回も上がらなくてトレーニングにならなかったので、

 

まずは2とか3である程度鍛えたうえで、やっと1ができるようになって、、、みたいな感じだったのを思い出します(汗)
(そのくらい筋力が無かったってことですな。。。だからスマッシュもへぼかったのかもしれない)

 

 

 

・・・というわけで、長かったですがバドミントンのスマッシュを短期間で劇的に上げるために必要なことを僕の実体験と共に解説しました。

 

 

“ある程度”のレベルまでの段階では、

 

1、まず正しいフォームを獲得する
2、そのフォームで打ち続ける

 

そこからさらに上級レベルに達するためには、

 

筋トレでしっかりと筋力を補強する

 

 

くれぐれもケガをしない程度に、参考にしていただければと思います。

 

 

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